手巻きタバコの人

手巻きタバコについてあれこれと

人気の無添加タバコ 「チェ・シャグ レッド」

赤に「チェ・ゲバラ」の顔が印刷されているパッケージが印象的で、一度見ると忘れられないシャグ「che」のレッド。「チェ・ブルー」の記事でも書きましたが、ヨーロッパのルクセンブルクにあるLandewyck社が製造しています。創業は1847年と古く、今年で177年と歴史のあるタバコ会社です。日本では秋山産業(株)が輸入販売を行っています。その販売力の強さの結果か、紙巻タバコの「che」はコンビニでも販売されており、よく見かける銘柄の一つになりました。一度見ると忘れられないタバコですが、世界全体のタバコのシェアでLandewyck社のタバコが占める割合は「0.1%」と非常に低く、世界のタバコ市場の大きさを感じると共に、「che」を日本に輸入販売した秋山産業(株)には先見の明と感謝を感じてしまいます。

 

「チェ・ブルー」の記事にも書きましたが、「che」という銘柄の名前の由来はキューバ産のタバコ葉を使用して事から来ています。キューバのタバコ葉は、世界的に高い評価を高く、高級シガーやプレミアムたばこ製品の製造に欠かせない存在となっています。キューバで人気のタバコの調べて見ると以下のように葉巻が上位を占めます。

銘柄 説明
コイーバ(Cohiba) 1966年に設立されたキューバを代表する高級葉巻たばこのブランド。厳選されたタバコ葉を使用し、高品質な葉巻たばこを提供。
パルタガス(Partagas) 1845年に設立された伝統的な葉巻たばこのブランド。豊かな香りと味わいが特徴で、「パルタガス シリーズD No.4」が有名。
モンテクリスト(Montecristo) 1935年に設立された有名な葉巻たばこのブランド。人気の「モンテクリスト No.2」や「モンテクリスト パイピート」があります。
ロメオ・イ・フリエタ(Romeo y Julieta) 1885年に設立された老舗ブランド。特に「ロメオ・イ・フリエタ チャーチル」が有名。
ホヨー・デ・モンテレイ(Hoyo de Monterrey) 1865年設立のブランド。人気の「エピキュア No.2」や「エピキュア No.2 デカルト」があります。

キューバでは、「国家の一般的利益に反すると判断された商品の輸入が禁止」されているため、他国でのタバコの銘柄ランキングに海外製のタバコの銘柄が入る事がありません。しかし、キューバのタバコ産業は、国の重要な経済資源の一つとして政府から支援を受けている為、タバコ農園、工場は、最新の設備や技術が導入され、良質のタバコ葉を生産しています。「che」がキューバ産のタバコ葉を使用するのも納得が出来ます。

「良質のタバコ葉」と表現しましたが、タバコ葉の品種や加工方法など、求める味や風味によって異なります。

タバコ葉の糖度は、タバコの品種や栽培条件、土壌、気候などの要因によって影響を受け、10~20度程度の範囲で変動します。糖度の高いタバコ葉は、一般的に甘みがあり、スムースでまろやかな味わいになる傾向があります。天日乾燥や空気乾燥などの自然な熟成方法では、糖度が高く、ニコチン濃度の低いタバコが得られ、直接加熱による熟成では、糖分が少なくニコチン含有量の高い、力強いタバコが生産されます。熟成中にタバコ葉のクロロフィルが分解され、糖分、タンパク質、デンプン、ニコチンなどが変化し、タバコの風味が洗練されます。

(製造過程については改めて記事にする予定です。)

 

日本では「未加工のタバコ葉」の輸入が法律で禁止されていますが、ルクセンブルクは世界でも有数の「未加工のタバコ葉」の輸入国の1つです。タバコ製品の製造や販売が合法化されているので、「未加工のタバコ葉」の輸入需要が高く、輸入量が増加傾向にあります。もし、日本でも「未加工のタバコ葉」を個人で使用可能ならば、「自家製のタバコシャグ」を作る事が出来ます。各メーカー作り出した最高状態のシャグを試すのも楽しいですが、自分で作った「オリジナルのシャグ」というのも味わってみたいです。 

「タバコ」は世界的に見ても「有害」なイメージが強いですが、近年では植物由来のワクチン、医薬品の生産にも利用されています。タバコ葉を利用したワクチンは、従来の製造方法に比べて迅速に製造できる利点があり、新興の公衆衛生問題に対応するための有効な手段となっています。さらに、植物工場を利用した医薬用タンパク質生産は、資本コストや運用コストが低く、生産の利用性が高く、人間の病原体による汚染リスクが低いという利点もあります。

また、タバコ葉はエタノール収率が高く、バイオ燃料の供給源として期待されおり、やプラスチック、繊維などの工業製品の製造にも利用できるため、医薬品以外の分野でも注目されています。

「タバコ」は有害なイメージばかりがついていますが、これから人間にとって有益をもたらす存在に代わっていくかもしれません。

ルクセンブルクについての小話

手巻きタバコがきっかけで知った「ルクセンブルク」ですが、「森林と渓谷に囲まれた美しいヨーロッパの内陸国」で、自然も街並みも「とても美しい国」です。古城や城壁、中世の建造物が石畳の路地を彩り、絵画の世界そのもののような、小さく美しい国ですが、「一人あたりのGDPが世界一」とお金持ちの国です。

そんな国で毎年行われる移動式遊園地「Schueberfouer」があります。歴史も古く300年以上前からある、夏の終わりの一大イベントになっています。手作り感満載ですが、赤や青、緑、黄色の光が魅惑的な夢の世界へと導きます。ヨーロッパの古い街並みに現れる「ノスタルジックな夢の世界」。幻想的で刹那的で楽しさに満ち溢れた空間を昔の人達も望んでいたと考えると感慨深い気持ちになります。

 

ルクセンブルクは人口は約63万人と少なく広島市の人口が約73万人と比べるとその小ささが理解できます。小さい国ですが、ヨーロッパにおける重要なビジネス拠点となっており、多くの企業がルクセンブルクを欧州での活動の中心として選んでいます。「地理的要因」「経済の多様化」「デジタル化」など様々な面で時代に即した体制に柔軟に対応しています。

しかし、そんな重要拠点であるルクセンブルクが、軍事的に攻められたらどうなるのかと思い調べて見ると、「ルクセンブルクの軍隊は陸軍のみで、総兵力は約1,150名」と驚く内容でした。もちろん近隣諸国との関係、外交、経済、文化、地理的要因などが関係して「小さな軍隊」でも、国際的な影響力を持つ国であるのは理解出来ますが、多額の軍事費を必要な国から見ると驚く数字です。

チェ シャグ レッドについて

商品名 che
容量 25g
価格 680円
製造国 ルクセンブルク

「che」というブランドがいつ出来たのか気になり調べたのですが、タバコ業界も合併買収が頻繁に行われており、明確な答えが分からないのですが、

「Tabak Manufaktur Nico Kremer は、ルクセンブルクの伝統的なタバコ製造会社であり、手巻きタバコの銘柄「Che」を製造していました。しかし、2019年8月31日をもってタバコの生産を終了しました。その後、Mac Baren Tobacco Companyが「Che」などの人気のある銘柄を引き継ぎました」

比較的新しい銘柄だと分かります。現在は「che」も「Mac Baren」も、ルクセンブルクのLandewyck Tobacco社が扱っています。

ちなみに、日本たばこ産業JT)の子会社でがルクセンブルクに拠点を置いています。

ルクセンブルクでの人気タバコトップ10
順位 ブランド 特徴 2022年の販売数(万本)
1 Marlboro Gold ルクセンブルクで最も人気の高いタバコブランド
伝統的なタバコの味わいが特徴
約2,500
2 L&M Blue メンソール系の人気ブランド
爽やかな風味が特徴
約1,800
3 Camel Blue メルブランドの中でも人気の高いメンソール系
柔らかな喫味感が特徴
約1,500
4 Winston Blue ウィンストンブランドの中でも人気の高いメンソール系
上品な風味が特徴
約1,300
5 Chesterfield Red チェスターフィールドブランドの定番
濃厚な味わいが特徴
約1,100
6 Lucky Strike Red ラッキーストライクの定番ブランド
伝統的な味わいが特徴
約900
7 Pall Mall Red パルモールの定番ブランド
穏やかな喫味感が特徴
約800
8 Davidoff Classic ダビドフブランドの定番
上品な風味が特徴
約700
9 Gauloises Blondes ゴロワーズブランドの定番
濃厚な味わいが特徴
約600
10 Gitanes ギターヌブランドの定番
深い味わいが特徴
約500

ルクセンブルクでのタバコランキングを調べてみると、政治的要因が無い国では、概ね資本力のあるタバコ会社の銘柄が入っています。資本の力もありますが、万人受けするタバコを開発するのは、さすがと思わざる得ません。

「che」のレッドの特徴として、たばこ製造時に添加される香料を一切使用せず、たばこ本来の味わいを最大限に引き出している所にあります。「無添加」や「オーガニック」を売りにしている銘柄は、「癖がない」という側面があります。着香されているタバコやハーフスワレのように、明確な特徴があるタバコに比べて、大きな期待を持ってしまうと「あまりに普通」で肩透かしを食らったような気分になります。ただ、「癖のあるタバコ」は美味しいと感じる部分が分かりやすいのですが、ある時、突然その「癖」が嫌になる事があります。もし、これからずっと、一つの銘柄しか吸う事が出来ないとなった時、恐らく選ぶのは、「ごく普通」のタバコを選んでしまうと思います。

その「普通のタバコ」の中にも、いろいろと種類があるかと思いますが、「che」のレッドはその中でも、しっかりと味わいを感じることが出来るシャグかと思います。

バーレー、バージニア、オリエンタル、メリーランド葉のブレンドされている為か、ナチュラル系にありがちな単調さがなく、甘みも感じます。人気があるのも納得出来ます。

「HANDSTRIPPED」(ハンドストリップ 手でたばこ葉の中骨を取り除く作業)されているので、均一なシャグで茎や葉脈などが含まれていません。刻み幅も細かく扱いやすいシャグです。

均一に細かくカットされてあるのですが、反面、「粉状」のシャグが残りやすいです。この辺りが、各メーカーの違いが出やすい所かと思います。いろんな種類のタバコ葉をブレンドしているからか、他のナチュラル系のタバコに比べ複雑な香りがします。比較的乾燥気味に感じました。

付属のペーパーは、極薄のスローバーニングのペーパーがついています。ナチュラル系のタバコはペーパーでの味の変化が大きいので、別のペーパーでも巻いてみます。

 

比べてみると、「che」のペーパーの薄さが明確に分かります。個人的には、ペーパーは出来るだけ薄い方が好きです。厚めのペーパーは味に変化を出しやすいので、加湿しすぎたシャグやカットが荒いシャグなどに使用するのですが、この付属のペーパーが「味が変わるので嫌い」と言う方もいらっしゃるので、普通のペーパーで比べてみます。

「強い個性はないが、バランスの取れた味わい」悪く言うならば「癖がない」とてもスムーズに吸えます。いろいろなタバコ葉を使用している為か、しっかりと味を感じます。バージニアだけを使用したシャグは甘みを感じ美味しいのですが、どこか単調で、物足りなさを感じる事がありますが、「che レッド」は飽きがなく、また、吸いたくなります。タバコを選ぶ際、人それぞれ、様々な基準を持って判断すると思いますが、その基準となるタバコにぴったりかと思います。単調ではなく、コクもあり、甘みもあり、だからと言って癖のではなく、深みとスムーズさのバランスが良く、程よいキック感もあり、「タバコを吸った」という満足感があります。日常的に使用するのにぴったりです。私自身、シャグを買う時、出来るだけ毎回異なるシャグを選んでいます。ただ、この「che レッド」は続けて3回も購入してしまいました。一言で表現するなら「丁度良い」のです。何かが突出している訳でもなく、飽きがなく、満足感があり、また、購入しようかなと思わせてくれる銘柄です。

スローバーニングのペーパーを使用する事が多いのですが、今回、フリーバーニングのペーパーで巻いてみたら、味が異なり、とても吸いやすく、フリーバニングのペーパーも合っていると思いました。

「che レッド」は「辛味」があると言われます。確かに、そう指摘されると「辛味」を意識してしまい「辛味」を感じます。乾燥したシャグは、「乾いている」と「辛味」が出てきますので、「加湿」してみたのですが、個人的には「マイルド」なりすぎて「che」の良さが薄れてしまったように感じました。タバコの味の尖った部分がなくなってしまい、ぼんやりとした味になってしまい、コクや甘みが分からなくなりました。私は、「che レッド」に関しては、加湿を行わず「そのまま」の方が「美味しく」喫煙出来るように思います。

人気のある銘柄ですが、吸ってみると、その人気の理由が分かるような気がしました。「満足感」というのが前面に出た銘柄という印象でした。