「ゴールデンブレンド バージニア グリーン」はドイツのタバコ会社「PÖSCHL TABAK」が製造しているシャグになります。PÖSCHL TABAKは、嗅ぎタバコ、紙巻タバコ、パイプシャグ、手巻きシャグなどを製造しており、4代にわたる家族経営の企業です。嗅ぎタバコは世界一の生産量があり、ドイツ市場では嗅ぎたばこの87%のシェアーを持っており、嗅ぎタバコの文化が薄い日本ですが、「JBR」や「RedBull」や「PUEBLO」など馴染みのあるのタバコやシャグを製造してます。今回取り上げるのは、「ゴールデンブレンド 」というブランドの「バージニアグリーン」というシャグにです。
(嗅ぎタバコについては、いつかブログ記事として取り上げようと思っています。)
いきなり余談になるのですが、「嗅ぎタバコ」をどのようにして使用するのかご存じですか?
ニコチンが含まれた粉状のものを、手の甲に置いて鼻から吸うのですが、手の甲のどこに置いても問題はないのですが、手の甲の部分を指す為に医学の用語「解剖学的嗅ぎたばこ入れ」という名前がついている部分があります。
親指を「ピンっ」と伸ばすと、丁度良い加減のくぼみが出来ます。この部分を「解剖学的嗅ぎたばこ入れ」と医学用語として定義されています。名前をつけた方のセンスにも脱帽しますが、嗅ぎたばこを「ここ、丁度いい感じに置くことが出来るじゃん!」と発見した人は、周りからかなり称賛されたのではないかと思います。「手の甲に置く」という考えはあったと思いますが、「くぼみ」に置けば、不安定にならず、多少の風にも飛ばされず、道具も何もいらない為、なかなかの大発見だったのではないかと思います。
ゴールデンブレンド バージニア グリーンについて
商品を販売する上で「パッケージデザイン」は、とても重要な事だと思います。シャグについても同じで、パッケージの半分が注意書きに埋められている為、残りの部分で、どれだけ商品の魅力が最大限に表現出来るように様々な思考を凝らしています。色や文字の配置やロゴのマーク、その他もろもろ、「高級感」「独自性」「歴史」などなど、出来るだけ「目に留まり、手に取りたくなる」ように考え抜かれた結果が商品となって、私たちの前に並びます。
「ゴールデンブレンド バージニア グリーン」を手にするまでは、暫く時間がかかりました。
改めて見ても、他のシャグのパッケージと比較すると「シンプルだな」と思います。
「何故、こんなデザインなのか?」と考えていたら、「ドイツだからか?」と思うようになってきました。
ドイツのデザインの特徴として、機能性と美しさをバランスよく組み合わせ、堅牢で洗練された製品というのがあります。一言で言うならば「質実剛健」です。の背後にはいくつかの要因があります。
バウハウスの影響
ドイツには「バウハウス」という美術・建築・デザインの指針となる学校がありました。バウハウスは工芸や写真、デザイン、建築などの総合的な美術教育を行い、現代美術やモダンデザインに大きな影響を与えました。この学派は「形態は機能に従う」という考え方を重視し、新しい技術や工法を生かしたデザインを推進
これを知った時、「ゴールデンブレンド バージニア グリーン」のパッケージデザインについて
とても納得しました。つまり、「製品に対して揺るぎない自信があるゆえの無駄の排除」で、ポルシェ、フォルクスワーゲン、アウディ、メルセデス・ベンツ、BMWと車の名前を出しただけでも「ドイツ製品に対する信頼の高さ」を実感します。
ちなみに、日本のデザインの特徴は、独特の美学と伝統に根ざしており、
- シンプルで装飾の少ないデザインが多く、無駄を省いた洗練された美しさ
自然との調和
- 自然を尊重し、自然界の要素を取り入れることが多いです。
機能性と美の融合
- 実用性を重視しつつも、美しさを追求することで知られています。
伝統工芸との融合
- 伝統的な工芸技術を現代のデザインに取り入れる
キャラクターデザイン
- 日本独特の「かわいい」文化が反映されたキャラクターデザイン
色使い
- 淡い色や彩度を抑えた色を使うことで、落ち着いた印象
同じ「高品質」と評価される日本ですが、やはりドイツとは向いている方向が若干異なるのが分かるようなきがします。
また、価値観や国民性については、
ドイツ人の特徴は
勤勉・生真面目・ルールに従う・時間厳守・秩序を重んじ、ルールを大切にする
倹約家・自然との調和・ワークライフバランス・自己助力
自分のことは自分でやるという習慣が根付いており、社会的な安全網が充実している一方で、自己決定権を尊重します
日本人の特徴は多様です。
同調圧力に弱い・他人の目を気にしすぎる・第三者の意見を気にしすぎる
他人からの評価を気にする・他人の意見を気にしすぎる
柔軟性・変化への適応
他者との密接な関係・相互依存社会認識し、他人とのつながりを大切にします。
日本人の価値観は、歴史的背景や文化的要因によって形成されており、個人主義と集団主義、柔軟性と伝統のバランスを保ちながら、日常生活に影響を与えています。
時代や環境に左右されるので合っているというのも難しいですが、ふんわりと「そうかもしれない」という気がします。
話が大きく逸れたのでシャグにレビューに戻ります。
ゴールデンブレンド バージニアグリーン シャグについて
ふっくらと柔らかい固まりになっています。触るとうっすらと保湿されているのが感じられます。
きれいに細かくカットされており、茎や葉脈のくずもほとんど含まれていません。扱いやすいシャグになっています。
バージニア特有の甘い香りがします。(カブトムシの匂いと表現する方もいます)
私個人の感想としては、熟成させた甘い香りに感じます。いい香りとは異なりますが、異国情緒な香りと表現したらよいのか分かりませんが、もし、この香りのお香があったら、購入してしまうかもしれません。
今回は加湿しようと思うので、加湿剤を入れて2~3日保管します。
ペーパーは「PUEBLO」のHEMPペーパーが付属でついています。試し吸いは、このペーパーではなく、余っていた「che」の極薄のスローバニングのペーパーで巻いてみます。
試し吸いに3本巻いてみました。残りは2~3日加湿して巻きます。味見です。
「バージニア葉を贅沢に使用しており、酸味が控えめでクセがなく、マイルドで甘味のある味わいが特徴です。深みのある味わいながらも若干ライトな印象で、吸いやすい喫味」という表現があるように、マイルドで上品な甘味が感じられます。とても吸いやすいです。
癖のあるタバコ(例えばスワレ系など)を吸っていると、香りがしっかりとして複雑な味を感じおいしいのですが、後味に苦みがある事があります。おいしく感じる時はよいのですが、その複雑さが嫌になり、すぐに消してしまう時があります。そんな時、バージニアの吸いやすいタバコを吸うと、バージニアの良さが全面で出て、とても美味しく思います。滑らかな喫味感と共に、ほのかな甘みが広がり、後味はスッキリとして「バージニアはタバコの基本だな」と感じさせてくれます。
「もう吸いたくない」となり、火を消すよな味ではなく、マイルドでライトな所が、嫌な気持ちにならず、最後まで吸いたくなります。癖がないと言えば、それまでですが、嫌な気持ちにならずに吸いたくなるというのは、簡単なようでとても難しいことかと思います。ブログのはじめに、「質実剛健」と書きましたが、やはり品質に自信がので、過剰な事をしなくても物の良さがあるように感じました。
私は、「いつも吸うのはこのシャグ」と決めるのを辞めて、3~4種類程度の異なる種類のタバコを、少しづつ持ち歩いています。癖のあるハーフスワレ、着香され香りが豊かなもの、それと、バージニアのタバコです。バージニアのシャグを選ぶなら、この「ゴールデンブレンドバージニアグリーン」は、その中の一つになるかもしれません。
初心者から熟練者まで幅広く楽しめます。バージニア葉の良さを存分に感じられる、上質な手巻きタバコです。
「ホッと」したリラックスした時間を過ごすのにおすすめだと感じました。