手巻きタバコの人

手巻きタバコについてあれこれと

まろやかに甘いシャグ【ジグザグ ゴールデンシャグ】

ペーパーやフィルターでよく見かける髭の男性のロゴマークのメーカーZig-Zag。フランスのタバコ巻き紙のメーカーであり、世界中で広く知られています。ジグザグのタバコ巻き紙は、その独特のデザインと高品質な材料で知られています。名前の由来は、巻き紙の独特のジグザグの形状にあります。創業は、1879年にパリでタバコ紙工房が開設するほど、歴史の長い会社です。ジグザグは今日でも世界中で人気のあるタバコ巻き紙のブランドの一つとして広く認知されています。

Zig-Zag Golden Shag(ジグザグ ゴールデンシャグ)

 販売価格   680円 
 内容量   25g 
 生産国   ラオス 

ジグザグ ゴールデンシャグの魅力

日本での販売は、パイプ製造で有名な柘製作所が、1987年、たばこの輸入が自由化されると「ZIG-ZAG」「OCB」の取扱いをはじめていますが、歴史的に見ると、1879年に巻き紙会社として創業しているので、さまざまな時代を通じて、タバコ愛好家によって支持されブランドになります。

ロゴになっている「髭の男性は、誰なのか?」という疑問もたれた事はありませんか?

「ズアーブ」と呼称のフランスの歩兵部隊です。1831年アルジェリア人やチュニジア人を主に編成された特別歩兵連隊の兵士を「ズアーブ」と呼びます。ZIG-ZAGブランドの象徴となっています。「戦闘中にズアーブに飛んできた銃弾によってパイプを折られ、代わりに銃の火薬袋の紙を使ってタバコを巻くことを思いつき、それが最初のタバコ巻紙を発明した」。だからこそ、ズアーブは 100 年以上にわたって ZIG-ZAG 紙のシンボルであり、この独創的な兵士への敬意を表しているのです。ちなみに、「ズワーブ」の影響は、タバコだけでなく、ファッションにも影響を与え、「ズアーブジャケット(丈の短いボレロのようなジャケット)」や「ズアーブパンツ(全体的にボリューム感のあるフォルムをウエスト、裾の絞ったバルーンフォルム」として流行しました。

今、ゆったりとしたシルエットが流行っているので、今、着用しても、とてもおしゃれに見えます。戦闘服に美的要素を入れ込むのが、フランスらしいです。時代が変化しても、簡単には変えないZIG-ZAGの姿勢に、とても共感します。

フランスのタバコ事情について

長年にわたりフランスは生活スタイルや価値観の中に、喫煙が組み込まれているので喫煙に対する寛容です。フランス映画を見ると男女問わず喫煙シーンをよく見かけます。喫煙に対する寛容な雰囲気があるので、カフェやレストランのテラス席での喫煙が一般的です。カフェのテラス席でおいしいコーヒーを飲みながら喫煙できるのは羨ましい限りです。また、フランスは上記なような理由もあるためか、喫煙率は24%と、OECD加盟国の中で最も高い水準にあります。驚いたのは、フランスには、喫煙に関して法的な年齢制限なく、誰でも喫煙できます。上記の喫煙率を調べると「15歳以上の成人」を対象としています。日本と比較すると、いろんな側面で「考え方の違い」を思い知らされます。

喫煙文化に寛容な国なので、タバコメーカーも存在しています。手巻きタバコを嗜んでいる方でしたら、ご存じのメーカーかもしれません。

フランスのタバコメーカー
ブランド名 特徴
ギターヌ (Gitanes) 1910年に創設され、高品質なタバコとして知られ、フランスの喫煙文化に深く根付いています。
ゴロワーズ (Gauloises) 1910年に創設され、ギターヌと並んでフランスを代表するタバコブランドとして人気を維持しています。
ジタン (Jtane) ライトタイプのタバコを展開し、フランス製品としての特徴を残しています。フランスの喫煙文化の中で重要な位置を占めています。

そんな喫煙文化のフランスで人気のタバコを調べてみたら以外な結果でした。ヨーロッパのタバコメーカーが人気かと思っていましたが、とらえどころのない結果でした。

フランスで人気のタバコ10銘柄
ブランド名 特徴
マールボロ 世界的に有名なたばこブランド。フランスでも最も人気の高い銘柄。
ゴールデンバイト フランス国内で人気の高い国産ブランド。
ガロワーズ フランス発祥の老舗ブランド。伝統的な味わいが人気。
ケント 韓国のたばこブランド。低タール・低ニコチンが特徴。
ダビドフ 高級感のあるキューバ産のシガー。フランスでも人気。
アメリカンスピリット 有機栽培のたばこで健康志向の人に人気。
ピース 日本のたばこブランド。フランスでも一定の支持を得ている。
キャメル 世界的に有名なたばこブランド。フランスでも定番の人気銘柄。
ラッキーストライク 韓国のたばこブランド。低価格帯で若者に人気。
ガラム インドネシア産のたばこ。低価格で手頃な選択肢。

日本の「ピース」が入っているのは日本人として嬉しいです。始めて「ピース」を吸った時は強すぎて味も何も分かりませんでしたが、年を重ねて吸ってみると、とても甘く香り滑らかな喫味で、ゆっくりと時間をかけて吸うタバコだと気が付き大好きな銘柄なりました。ちなみに「ピース」は、第一次世界大戦後の1920年に発売されており、激動の時代を超えている歴史ある銘柄です。
フランスで今でも喫煙に関して寛容であり文化的に生活に浸透しているから、タバコの値段も安いのかと思いきや、フランスの紙巻きタバコの価格は約1600円前後とされています。これは、1箱20本入りの標準的な紙巻きタバコの価格であり、他の国々と比較すると、日本が約600円前後、ドイツが約1200円、オーストラリアが約3800円となっています。やはり、タバコは「嗜好品」であると思い知らされます。

今回取り上げている「ZIG-ZAG」は、高品質な手巻きタバコのペーパーとして、同じフランスのメーカー「OCB」と共にフランスで人気のあるペーパーブランドです。

ジグザグ ゴールデンシャグ シャグ

バージニア種のたばこ葉を使用し芳醇な葉の香りですが、バージニア種の香りだけでなく、何とも言えない香りがします。「お香」でもありそうな香りです。葉は細かく均一にカットされているので扱いやすいですが、タバコを巻く際に、詰めすぎると「甘さ」や「まろやか」が感じられなくなるので、程よい巻き加減が重要です。若干、乾燥しているので、加湿するのがおすすめです。

バージニア葉の芳醇な香りとまろやかな甘みが口中に広がり、柔らかな煙と軽やかな味わいで、吸いやすく、同時に適度な辛味、酸味、苦味も感じられ、まろやかでバランスの取れた味わいです。着香させた甘みや香りではなく、ジグザグ ゴールデンシャグの持つ「香り」が付加され、柔らかく甘くアロマのような香り含み、おいしさを感じます。を裏を返すと「癖がない」と言えるかもしれません。ただ、タバコに限らず口にするもので、「癖がないのにおいしい」というのは、とても難しい事かと思います。「癖がある」ものは、特徴的でとらえやすく記憶にも残りやすいですが、バランスがとれた味や香りを作るのは、本質的なおいしさを理解していないと、ただ平凡なものになってしまいます。手巻きタバコは、シャグの種類だけでなく、シャグを巻くペーパーや、フィルター、加湿具合で大きく変化します。手巻きタバコの世界を知ると奥深さをひしひしと実感させられる事が多々ありますが、ある事に精通した人が、シンプルな物や事に帰結するように、ジグザグ ゴールデンシャグのおいしさは、似たような所があるような気がします。

日々の喧騒から離れ、静かな時間を味わってみてはいかがでしょうか?